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NEPHROLOGY腎臓内科

CHRONIC GLOMERULONEPHRITIS慢性糸球体腎炎

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慢性糸球体腎炎について

腎臓は老廃物の処理、ミネラル・酸塩基のバランス・造血ホルモンの産生を主に行っています。
老廃物の処理を尿として排泄していますが、その尿中に蛋白質や赤血球が漏れてしまうのが糸球体腎炎で、数年の単位で進行するものまたは急に増悪するものが慢性糸球体腎炎です。
慢性糸球体腎炎には進行するとネフローゼ症候群がメインになるもの、あるいは慢性腎不全がメインになるものなど様々です。
健診で尿蛋白を指摘されたことがある方は、一度当院までご相談ください。

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治療方法

蛋白質を制限した食事(1日40g)と塩分制限(1日6g未満)が必要になります。
慢性糸球体腎炎には、様々な原因がありますが、その原因に合わせた治療のプロトコールがあり、多くはステロイド薬を使用しますが、治療に反応しやすいもの、または抵抗性を示すものがあります。
そのタイプを確定診断するために腎生検が必要になる場合もあります。
腎生検は入院が必要になります。

NEPHROTIC SYNDROMEネフローゼ症候群

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ネフローゼ症候群について

ネフローゼ症候群の原因のほとんどは、慢性糸球体腎炎になります。
糖尿病も進行すると、尿蛋白が漏れてしまう糖尿病性腎症というものを合併してしまい、慢性糸球体腎炎と同じような病態を示します。
尿中蛋白排泄量が3.5g/日以上の高度尿蛋白で、血中の総蛋白濃度が6.0g/dl以下または、血中のアルブミン濃度が3.0g/dl以下の低蛋白血症の時はネフローゼ症候群と診断されます。
低蛋白血症があると、本来血管内に蛋白質と結びついて血流にのっている水分が血管内に留まれず、血管外に漏出します。
それが浮腫や胸水などになってしまい、息切れ・疲労などの全身症状に繋がります。
治療としては、利尿剤を用いての浮腫の軽減を目指しますが、入院安静や場合によっては透析を必要とする場合もあります。

CHRONIC RENAL FAILURE慢性腎不全

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慢性腎不全について

慢性糸球体腎炎には、ネフローゼ症候群へ進展するものと、尿量が減って酸塩基のバランスや造血ホルモンの減少により、貧血を示すようになるものがあります。
後者の場合、尿量が減少し、検査項目の血清クレアチニンという項目が高値を示す時、腎不全と診断し、数ヶ月や数年に渡りクレアチニン値が高値を示すときに慢性腎不全と呼んでいます。
現在、残念ながら慢性腎不全の治療に特効薬はありませんので、まずは蛋白制限食・塩分制限食が基本となり、降圧剤を中心とした血圧を下げる治療などを行っていきます。
透析が必要になるのは血清クレアチニン値は8.0以上を1つの目安として採血検査で経過観察を行っていきます。